紫鈴ののあ

現代日本。
東京。
失われた魔法の力は、今、子供たちの中に存在します。

電車やパソコンなど、科学の発展したこの世界には、知る人ぞ知る「魔法を教える学校」が存在します。

通称『はなまるくらぶ』。

魔法を使える子供たちが、「わるいこと」に手を染めないよう教える学校で、
黒猫の呼びかけに答えた「よいこのまほうつかい」のみが入学を許されます。

入学した子供たちは、
「ぺたるず（花弁）」と呼ばれるアクセサリーを身に付け、
指定のローブを身にまとい、
そして、箒にまたがり、杖を持ち、「わるいこのまほうつかい」が起こす様々な事件を、命懸けで解決するのがお仕事です。

 

実は最近、その「はなまるくらぶ」でとても大きなニュースがありました。

それは、「最年少４ぺたるずが誕生した」というものでした。

この学校の中で、特に優秀な魔法使いに与えられる「金のぺたるず」。
その金のペタルズの中でも、一番秀でた魔法力を持つ子に渡される「４ぺたるず」が、
まだ入学して間もない6歳の女の子に渡されたのですから、一大事です！
みんながこの女の子に注目しています。

紫銀の長い髪を携え、ぶかぶかのローブを着た
偉そうでお口が悪くて、寂しがり屋で、努力家な女の子

『紫鈴ののあ』の世界は、ここから始まったのです。